小説原稿の持ち込みができる出版社一覧|商業出版~自費出版の情報まとめ
小説家としてデビューしたい場合、新人賞や文学賞を受賞する以外にも方法があります。
- 小説の持ち込みができる出版社に原稿を送る
- 常時原稿を募集している出版社・レーベルに応募する
- 作家を募集している会社に応募する
今回はこの点について説明し、応募できる出版社情報を共有します。
小説原稿の持ち込みについて
対面での持ち込みを受け付けている商業出版社は、ほぼありません。
自費出版など例外があるとしても、事前に約束を取り付けるのが普通です。
よく漫画である、急に訪問して「この作品を編集さんに読んでもらってください!」みたいなことは小説ではないと考えましょう。
漫画原稿と小説原稿は違います。
出版社に迷惑がかかるので、押しかけるのはやめましょう。
そこで原稿を受け取ってもらえる可能性があるとしたら、著名人やすでに名の売れた作家のみです。
持ち込みができない理由
持ち込みができない理由として、まず小説原稿は読むのに時間がかかることが挙げられます。
漫画のコミックスを1冊読むのと、小説1冊読む時間を比べたら大抵の人は漫画の方が早いはずです。
出版社の編集さんも仕事に追われているなか、無名の作家の対応に長い時間を割けるはずがないのです。
また、今は出版社が開催している新人賞の数も増えました。
持ち込みをするくらいなら新人賞や文学賞に応募してほしいと思う出版社も多いのではないでしょうか。
受け付けている出版社・ジャンル
対面では持ち込みができない理由については上記の通りです。
ただ、一部の出版社や特定のジャンルについては常時原稿を募集しているところもあります。
理由は様々ですが
- 新しい才能を求めている
- 新人賞を開催してない・もしくはできないジャンル(成人向けなど)
- 自費出版ができる出版社
などが挙げられます。
どれにしても、原稿はweb応募、もしくは郵送です。
それでは、以下に随時原稿を受け付けている出版社の情報をまとめます。
簡単な要項をまとめていますが、詳細は必ず応募ページを確認してください。
※一部商業デビュー済みでないと応募できない出版社も含んでおります。
小説原稿を募集している出版社一覧
商業出版
- 必ずweb上で小説が読める状態になっていること
- 文字数:合計文字数が10万字以上、ないしは3万文字以上で今後10万文字を超える予定の作品
- 対象作品:Web上で掲載されているオリジナルのストーリーコンテンツ
- 小説投稿サイトや、ブログ、個人サイトなど、掲載媒体は問わない
- カドカワBOOKSのレーベルカラーにそぐわない作品は刊行が難しい
- 作品文字数が10万文字以上、または今後10万文字に達する予定があるもの、シリーズを通じて10万文字を超える短編集
- ジャンル:不問
- ノベルのほかにコミックも募集している。
- 文字数:400字詰め原稿用紙200~400枚以内
- ジャンル:日本語で書かれた広義のミステリー及びエンターテインメント小説・時代小説
- 受賞した場合は、応募から6ヶ月以内に編集部から連絡
- 文字数:70,000~85,000字を目安
- テーマの設定はないが、10代の女性(または男性)が主人公の作品を対象
- スターツ出版の児童書レーベル
- 文字数
【現代作品】40,000文字~100,000文字程度
【ファンタジー作品】40,000文字~120,000文字程度
- レーベルのコンセプトに沿った恋愛小説を随時募集
- スターツ出版が運営する小説投稿サイト「ベリーズカフェ」での募集
- エタニティブックスは現代を舞台とした大人の女性のための恋愛小説レーベル。
- 人公は主として20歳以上の働く女性です。20歳未満の主人公でも出版は可能ですが、特に「エタニティブックス・赤」からの出版を目指す場合は、主人公は20歳以上が望ましいです。
- 書籍化に必要な原稿量は、1ページを44文字×18行でレイアウトした場合、250~290ページ程度
- 商業出版の経験のある方に限る。
- 運営:アルファポリス
- 女性向けファンタジー小説レーベル
- 書籍化に必要な原稿量は、1ページを44文字×18行でレイアウトした場合、250~290ページ程度
- 商業出版の経験のある方に限る。
- 運営:アルファポリス
- 西洋的世界を舞台とした、ロマンティックな恋愛小説レーベルです。作中には濃厚な性描写が含まれます。
- 書籍化に必要な原稿量は、1ページを44文字×18行でレイアウトした場合、250~290ページ程度
- 商業出版の経験のある方に限る。
- 運営:アルファポリス
- アルファポリスが運営する児童書レーベル
- 出版経験がある方は応募フォームより連絡可能。
- 文字数:3万文字以上
- ジャンル:大人の女性向けのライトノベル、恋愛小説、ティーンズラブ
- 性描写の有無は問わない
- 主人公の年齢は18歳以上が望ましい
- 電子書籍のみで配信される出版レーベル
- 文字数:20字×20行で50〜300枚程度
- ジャンル:ボーイズラブ
- 採用:原稿到着から3ヶ月以内に連絡有り。 有望な作者には編集部から講評
- ジャンル:オリジナルボーイズラブ
- 文字数:400字詰め原稿用紙換算で100枚~400枚
- 幻冬舎コミックス関連
- ライト文芸レーベル
- ジャンル不問
- Web上に掲載している作品のURLを提出
- 電子書籍レーベル
- 「ネット文庫星の砂」「スターダストノベルス」「ミーティアノベルス」の3レーベル
- 作家、作品の募集
- 電子書籍の作品、作家を募集
- 募集ジャンル:歴史小説など、日本史、世界史をテーマにした作品
- 採用後に販売する作品は50,000~80,000字程度の原稿を希望。
- 応募段階では、全文ではなく書き出しの1,600字だけで良い。
- 電子書籍の作品、作家を募集
- 募集ジャンル:ボーイズラブ、ティーンズラブ、ライトノベル、恋愛・ロマンス。レディース文庫、ホラー、ミステリ、サスペンス、SF、ファンタジーなど
- どのジャンルも「20~40代の女性に向けて」作品を執筆する
- 採用後に販売する作品は30,000字程度の原稿を希望。
- 応募段階では、全文ではなく書き出しの2,000字だけで良い。
- 株式会社HumanPictures
- ジャンル不問。採用後は書籍化・電子書籍化
- 小説、エッセイ、グルメ・食ジャンル、スピリチュアル、スポーツ、ブログ本、ライトノベル、医学書・家庭医学、専門書・実用書、絵本、写真集、IT関連書、経営、自己啓発書、美容・ダイエット、政治、参考書など幅広く取り扱う。
- 出版を目的に書かれた原稿を募集
- ジャンル不問。
- 成人向けコンテンツは不可。
- 原則、約2週間で応募結果の連絡がある。
- 出版形態は並製本(書店配本+ネット通販)、並製本(ネット通販)、POD+電子書籍、電子書籍の4つ。
- 株式会社ファンギルドが創刊した異世界ファンタジー小説レーベル。
- マンガ・小説原稿であれば、同人誌など二次創作作品でも構わない。
- 小説家の報酬は印税で、実績に応じたダウンロード印税も支払われる。
- 『幻想と怪奇』では随時、自由投稿を受け付けている。
- 創作、評論、書評など、幻想と怪奇に関する文章を募集。
- 採用の際は所定の原稿料有り。
- 文字数:創作は2万字まで。
- ジャンル:ゲームや遊びの創作につながる知識・アイデアの読み物。スタイルは、小説、随筆、評論、技術書、問題集、詩絵本、漫画、ゲーム、パズル、など
- 紙の書籍による商業出版
- 文字数:文字数:最初は要約800字程度で選考。完成状態では横書きB6判160ページ程度になる予定の作品
- 原則として未発表の内容に限る
自費出版
- 幻冬舎系列の個人出版ブランド
- 原稿がない状態のアイディアベースから相談に乗ってもらえる
- 必ず書店流通する
- 資料請求可能
- 価格表をしっかりと公開している
- 初校提出後1年間は修正回数無制限
- 本の売上は定価の50%還元
- 資料請求可能
新しい情報は発見次第追記していきます
掲載できない情報・ジャンルについて
当メディアは原則全年齢対象の情報を掲載しています。
官能・ボーイズラブ・ティーンズラブなどの出版社は原稿を募集していることが多いので、執筆を検討している方は一度調べてみるといいと思います。紹介している出版社以外にも原稿を募集しているレーベルがあります。
自費出版についての補足
自費出版については色々な意見があります。
随時応募を受け付けているのも、商業出版とは意味合いが違うことを、念頭に置く必要があります。
悪い噂も聞きますが、なかには自費出版で成功した例もあります。
今回の記事で大きく書くことはできませんが、自費出版の会社へ原稿の持ち込みを考えている方は、よく情報を吟味したうえで判断してください。
YouTubeだと「有隣堂しか知らない世界」でそのことについて触れられているので、こちらも参考になるでしょう。
随時応募可能な賞もあります
持ち込みにこだわりがないなら、随時開催されている新人賞・文学賞も視野に入れることをおすすめします。
メフィスト賞を筆頭に、星海社FICTIONS新人賞、コバルトの短編小説新人賞などがあります。
まとめ
・小説原稿の持ち込みは、web応募や郵送なら可能な出版社もある
・受け付けている場合は、商業出版か自費出版の会社なのかをよく確認し、規約を必ず熟読する
・随時受け付けている賞に応募することも視野に入れること
・特定のジャンルは出版社サイトに原稿募集が書かれていることが多いので、レーベル名で調べてみるといいかも⁉
記事を読んでいただき、ありがとうございました!
コメント
コメント一覧 (8件)
主張国様
コメントありがとうございます。
要項の文言を修正し、自費出版からその他カテゴリへ変更しました。
日本橋出版って、商業出版したことがある人を見たことがなく、自費出版では?
イワサキ様
コメントありがとうございます。日本橋出版さんの該当ページを見ると「弊社では自費出版の取り扱いはございません。」との記載があったので当ページではこのように記載させていただきました。自費出版を促す出版社様も増えてきているように感じるので、難しいところではあるのですが…。
はじめまして。一つ質問があるのでよろしいでしょうか。
以前米英で翻訳配信していただける出版社が記載されていたかと思います。
そちらはもう応募はされていないのでしょうか。
出版社名を忘れてしまい、検索ができません。
まだ応募可能なら、ぜひ教えていただきたいのですが、
よろしくお願いいたします。
りんりんさま
コメントありがとうございます。そちらの出版社様に関しては募集ページがトップページからリンクされていないのを確認し、現在も募集が継続されているのかの判断が難しくなったため紹介から外させていただきました。
出版社さんはCross Infinite Worldさんです。
https://www.crossinfworld.com/index.html
ご確認、よろしくお願いいたします。
蜂賀様
ありがとうございました!
確認しました。確かに募集が不明になっていました。
応募してみたかったのですが、残念ですが仕方ないですね。
また募集が再開したら、送ってみようと思います。
初めまして…この2月に自己出版で、エッセイを出しました。友人、知人、自営でやってました小料店のお客様達に読んで頂いてます。
少なからず反響があり、一応に…もっと沢山の方々に読んでいただけたら…と言って貰っています。どんな方法で、広めたら良いか教えてください。🙇ちなみに、エッセイは私のペンネーム「飛路美」を入力すると…アマゾン、楽天ブックスで購入出来る様になってます。宜しくご指導下さい。
初めまして。まずはご出版おめでとうございます。
ご自身のみでできる広め方ですと、やはり限界があります。
例えばnoteやブログ、SNSなどで情報を発信しつつ自著を紹介することはできると思いますが、残念ながらそれだけで爆発的に広まるということではありません。
本の内容や時代の流行など、運やタイミングに左右されることも多いのがこの業界です。とはいえ、少しでもなにかしたいと思うのであれば、本の宣伝だけでなく、日常のエッセイなどを発信していくことが自らの宣伝に繋がると思います。まずはお金がかからないことからやってみてはいかがでしょうか。