エブリスタの妄想コンテストに50回連続応募する方法
今回の記事は、エブリスタで活動されているアズマさんにエッセイをご寄稿いただきました。
- 小説を書きたいけど、なにを頑張ればいいのかわからない
- コンテストに応募するモチベーションが続かない
- 色々なweb作家の創作への向き合い方・考えを知りたい!
そんな方に、おすすめのエッセイになっています。
アズマさん、よろしくお願いします!
はじめに
アズマと申します。ネットで小説投稿を始めて10年以上が経ちます。
小説投稿サイトを渡り歩き、今はエブリスタを主な拠点として活動しています。
エブリスタには妄想コンテストというものが2週間に1回ほど行われています。
毎回テーマが与えられ、そのテーマに沿った8000字以内の短編を応募するというものです。
題名にもある通り、私はエブリスタに登録して2年で、妄想コンテスト50回連続の応募を達成しました。
これは私の人生にとって、唯一と言っていいくらい誇れることだと思っています。
このエッセイでは、私がどのようにして50回連続応募を達成できたのかを説明していきたいと思います。
少しでも皆様のためになれば、これ以上ない喜びです。
10年間の妄想生活
私はエブリスタに来る前も、2週間に1度のペースで短編を書いてました。
そして、エブリスタに来てからも、妄想コンテストに毎回応募しているので、少なくとも2週間に1作は書いています。複数の応募や、自主企画の作品なども書いているので、実際は週に1作のペースです。なぜこれだけ作品が書けるのかと言われると、妄想の訓練の賜物だと思っています。
私が小学校の頃から1番好きなことは、妄想でした。
脳内で、自分が作り上げたヒーローを戦わせたり、自作の漫画をひたすら妄想したりしていました。中学校、高校と長距離選手でしたが、走っている間も妄想を欠かすことはありませんでした。
そんなことを10年間も続けたらどうなったかと言うと、もう呼吸するかのごとく物語が思い浮かぶようになりました。
今までの妄想コンテストのうち、3分の1は応募を開始した初日に投稿していました。本当はもっと早くに完成していたのですが、やむを得ず開始と同時に応募していたのです。
妄想コンテストの名のごとく、妄想の鍛錬をしなければ、応募し続けることなんてできません。なかなかアイデアが思い浮かばないと愚痴を吐いているあなた、少なくとも10年間妄想の鍛錬を続けてみてはいかがですか。
10年間の読書生活
小説投稿サイトにいると、小説を書けないという人が多くいます。
そういった人にありがちなのが、小説をあまり読んだことがないのに、小説を書こうとしている人です。冗談のような話ですが、こんな人がかなりの割合を占めています。
私は人に誇れるような読書家ではありませんが、小学校から高校までは、週に1冊は図書室で小説を借りて読んでいましたし、大学時代は3日に1冊は読んでいました。これまでの人生で1000冊以上の本を読みましたが、これは物書きとして最低限のレベルではないかと思います。
インプットなしに、小説の執筆を続けることは難しいでしょう。
インプットを怠れば、確実にアイデアは枯渇します。
村にたくさんの家を建てようと構想しても、木材の供給が止まれば建設できなくなるのと同じです。読書によって物語と触れることにより、次々とアイデアを生み出すことができます。
アイデアが降りてこないと唸っても、何も始まりません。
それなら気持ちを切り替えて、読書にのめり込みましょう。
10年間の読書を続ければ、アイデアに困ることはなくなります。
10年間の執筆生活
前にTwitterで、あるアンケートを取りました。それは、小説を書き始めて何年ですか? という質問です。
そこで驚いたのは、回答した人のほとんどが、2年以下だったのです。
小説を書き続けることは、非常に難しいです。アイデアが思いつかなくなったり、リアルが忙しくなったり、結果が出なかったりすれば、書く気力も起きなくなります。これほど孤独な作業はなく、多くの人が夢半ばに筆を折ります。
話は変わりますが、私はかなりの飽き性です。何をやっても3日坊主、日記も1日以上は続きませんでした。そんな私が唯一、4日以上も続いたことがあります。それは、小説を書くことです。どんな趣味や習い事も続かなかった私が、小説だけは続けることができ、気がつけば10年でした。
50作品も妄想コンテストに応募し続けることができたのは、ただの偶然ではありません。この世にあるものの中で、私がただ1つ続けられたことが、小説を書くことだったからです。人生とは、3日坊主のコレクションを作ることだと思っています。その中でたまたま4日以上続いたことが、あなたが一生やるべきことです。
10年間の応募生活
私が妄想コンテストに50回連続の応募をして、それをエッセイで公言した時、多くの人が驚いていました。
おそらくこれほどの記録を作った人はほとんどいないからでしょう。
しかし、私は大して苦労したわけではなく、気づいたら50回を越えていました。
この1番の理由は、ゴールを遠くに設けていたからではないかと思っています。
皆様は走り幅跳びで遠くに飛ぶコツをご存知でしょうか。
それは遠くを見ることです。初心者でよくあるのは、踏切線ばかり見たり、砂場を見たりすることです。
そうではなくて、遥か遠くを見ながら飛べば、良い記録が出やすいのです。これは、走り幅跳びだけでなく、あらゆることに通じます。
私は妄想コンテストについて、初めから100回連続の応募を目指していました。
100回も連続で応募するなら、ストックも溜めないといけないし、こまめにサイトを見てお題をチェックしないといけません。
そうやってあくせくしながら執筆し、気づけば50回を越えていました。
もしも、10回や20回を目標にしていたら、ここまで続かなかったでしょう。
皆様の中には、大きな目標を立てて達成できないのが怖い、という人もいるかもしれません。
しかし、小さな夢を叶える人生より、大きな夢を追い続ける人生の方が遥かに楽しいです。
簡単に達成できる目標に満足すれば、本来の実力は出ません。達成なんてできなくても、どでかい夢を追い続ける中で、思いもしない力が出るものです。
踏切線を越えてファールになっても良いし、砂場からはみ出したって構いません。
遥か遠くに目を向けて、飛び出しましょう。
少なくとも私は、10年後も妄想コンテストに応募し続ける姿を想像しながら、執筆を続けています。
おわりに
ある本に、努力が報われる年数は何年か、ということが書かれていました。
それは、10年です。どんな努力も、少なくとも10年は続けなければ、身にならないということです。
世の中には、1週間で英語をマスターできると書かれた本や、1ヶ月で仕事が全て上手くいくと書かれた本があります。
私はそういった本を絶対に信用しません。
仮にも書かれた通りに1週間で英語をマスターしても、その後の1週間を何もしなければ、全て努力は無駄になります。
逆に10年間の努力で身につけたものは、一生なくならない武器にすることができます。
私は読書を10年続けて、小説が書けるようになりました。
小説の執筆を10年続けて、人生で初めて小説の賞を取りました。
それは、妄想コンテストの賞です。10年の節目で、私はいつも成長し、次のステップに飛躍することができました。
皆様の中には、1年や2年の努力で、結果が出ない、実力がつかないと嘆いていないでしょうか。
残念ながら、10年続けた人だけしか、本当の実力を手に入れることはできません。
妄想コンテストに50回連続応募することは、もしかしたら途方もないことに思うかもしれません。
しかし、私にとって10年の努力を続けてきた当然の結果でもあります。
さあ、あなたもまずは、10年の努力を積み重ねてみませんか。
アズマさん、素敵なエッセイをありがとうございました!
創作の世界には、さまざまな方がいます。
あなたが創作に迷ったとき、まわりのクリエイターがどのように創作と向き合っているのかを知ることも、ひとつの知識・経験となり得ます。
アズマさんは、エブリスタでもエッセイを連載されています。
自分の小説が読まれない、嫌がらせを受けた、忙しくて書く時間がない、頑張っても結果が伴わない……筆を折りそうになっているweb作家に、やさしく寄り添ってくれるようなエッセイになっています。
エッセイのほかにも「エブ作家のための編集室」で自主企画の開催をしたり、エブリスタユーザーのための情報も発信してくれています!
ぜひ、読んでみてくださいね!
アズマさん、この度はご寄稿いただきありがとうございました!
Web Novel Laboでは記事の寄稿者を募集しています。
小説投稿サイトの分析・攻略はもちろん、創作をしたなかでの体験談(成功・失敗)・エッセイなど
伝えたいことがある方は、お気軽にご相談ください。
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