「TikTokで小説を書く」動画SNSでのバズ・マーケティングの可能性と考察

TIKTOK小説

TikTok小説と聞くと、小説紹介クリエイターのけんごさんを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

最近ではTikTokでのマーケティング力に着目し、アカウントを作る出版社も急増しています。

今回の記事では「書籍の宣伝をする」という使い方ではなく「TikTokで小説を書く」というとに焦点を当てます。

そして、結果から伝えるとTikTokで小説を書けば、バズる可能性はあります。

実際に、TikTokで小説を投稿し検証も行いましたので、ぜひ参考にしてください。

この記事はこんな人におすすめ!
  • 自作の小説を動画化したい
  • 小説の朗読に興味がある
  • 自作の宣伝・広報をしたい
  • 小説でバズりたい
  • TikTokについて知りたい
目次

TikTokとは

TikTok(ティックトック)は、動画に特化したSNSです。

短い動画を撮影・編集・投稿することができます。

iOS・Android向けにアプリとして提供開始されました。

現在はwebからも動画をアップロードできます

主に十代、二十代のユーザーが多いと言われるサービスですが、最近は様々な年齢層の視聴者・投稿者がいます。

はにぃくん

昔は60秒までの動画しかアップロードできなかったけど、今は3分までの動画をアップロードできるよ!

過去のTikTokのイメージから言うと、若い子が音楽に合わせて歌に合わせて口パクをしたり、ダンスを踊ったりするという認識が強いと思いますが、現在は色々な動画があります。

教育系、ゲーム実況、企業、料理、アニメ、イラストetc……クリエイターのサラダボウルともいえるかもしれません。

また、現在はライブ配信もできるため、TikTokのクリエイターの活動の幅は広がっています。

瑛斗さんの「香水」やお菓子の「地球グミ」もTikTok売れと言われる現象のひとつです。

TikTokの小説ジャンルで活躍するクリエイター

次に「小説」という括りでTikTok内で人気のあるクリエイターを紹介します。

小説紹介クリエイター・けんごさん

けんご📚小説紹介さん

けんごさんと言えば筒井 康隆氏の「残像に口紅を」の紹介動画で一躍有名人となりました。

けんごさんの小説紹介が発端となり、なんと重版が6回、合わせて11万5千部の増刷となったそうです。

その活動は小説紹介というだけにとどまらず、小説家としてのデビューも決定しています。

デビュー作「ワカレ花」は双葉社より刊行される予定です。

TikTok小説家・東 真直さん

「変わらない顔」作:東 真直さん

TikTokで自ら作成した小説を自ら朗読し、動画化していくスタイルの人気クリエイターです。

自作小説を動画化するクリエイターのなかではトップレベルで有名な方だと思います。

現在は出版社・株式会社東仁社をご自身の手で創設され「月と話す」を出版されました。

素敵な声で届けられる60秒の物語は、多くのファンの心を掴んでいます。

140字の物語・神田 澪さん

TwitterでもTikTokでも活動・活躍されている神田澪さんは140 字小説の執筆を主とされています。

小説という文章だけでなく、映像も合わさって動画もすごく良い仕上がりになっていますね。

著書には「最後は会ってさよならをしよう」などがあります。

はにぃくん

小説と動画を組み合わせて、すでに活躍している人がたくさんいるんだなぁ

はにぃくん

でもさ、それなら今更投稿したって遅いんじゃないの?

ふくろう博士

それがそうでもない。TikTokで小説関連のハッシュタグを検索すると、投稿者の数が少ないのがわかる。まだまだTikTokでは自作小説のジャンル開拓は進んでおらず、レッドオーシャンにはなってないと言えるだろう

はにぃくん

急に出てきたけど、だれ?

小説を紹介するBookToker(ブックトッカー)の存在は増えていますが、まだまだ自作小説の投稿はブルーオーシャンです。

実際に投稿してわかったTikTokのメリット

はにぃくん

でも、それならYouTubeの方がいいんじゃないの?チャンネル登録者が増えれば収益化もできるし…

ふくろう博士

広告収入という面では、たしかにYoutubeで人気になった方がいい。ただ、作品を宣伝する・作品をバズらせるという点ではTikTokの方がいいだろう

実際に私が小説動画をいくつか作成し、再生回数を比べてみました。

再生回数スクリーンショット
TikTok
YouTube
  1. 再生回数:207
  2. 再生回数:187
  3. 再生回数:306
  4. 再生回数:212
  5. 再生回数:207
  1. 再生回数:112回
  2. 再生回数:8回
  3. 再生回数:47回
  4. 再生回数:3回
  5. 再生回数:6回

5作動画を作り、その再生回数を比べました。
TikTokの再生回数はだいたい200回近くあるのに比べ、Youtubeはほぼ再生されていません。

(ちなみに、普通の動画より再生されやすいと噂のshort動画で作成。最初の1作目は投稿の告知をしたため、SNSからの流入があり回数が増えてしまいました)

知らない方も多いかもしれませんが、TikTokではどんな新規投稿者でも確実に200回程度の再生回数になります。

それは、TikTokにレコメンド機能があるからです。

TikTokの特徴
  • どんな新規アカウントの動画でも、100名以上のアカウントに表示される。
  • アカウントがフォローされていなくても、自分の動画と近いジャンルの動画にイイネしているユーザーに、自分の動画をおすすめしてくれる。
  • つまり、投稿したら絶対に誰かの目に触れることができる。
ここに注目!

TikTokのレコメンド機能は本当に優れていて、使えば使うほどユーザーの好みそうな動画を厳選してオススメしてくれます。

また、ハッシュタグなどでの検索もできるので、自作小説にトレンドのキーワードを入れると、さらに再生数を伸ばすことも可能でしょう。

バズを作るには、この200回の間にたくさんの人にイイネをもらったり、拡散をしてもらえると再生数が跳ね上がります。

一回の投稿でそれだけのチャンスをもらっているというのは大きいメリットです。

仮の話ですが1ヶ月動画の投稿を続けたなら、バズがなくても約6000人に届くことになります。

このことから、新たに小説動画を投稿するなら、TikTokから始めるのがオススメなのです。

ふくろう博士

また、TikTok内で現在伸びているジャンルは実用系の他「アニメ・漫画」「エンタメ」ジャンルも伸びていると公式資料で述べられている

TikTokと相性がいい小説

相性がいい小説とは?

ではTikTokではどんな小説が相性がいいのでしょうか。

視聴者は、だいたい30秒でその動画をスキップするかどうか決めると言われています。

そのことを踏まえると、そうそうに視聴者に物語の続きを気にさせることができる作品が好ましいです。

  • 140字小説
  • ショートショート
  • 会話文が主体の小説(朗読向き)

あまり小説投稿サイトでは読まれない可能性もある、このような小説がTikTokに向いている小説だと考えられます。

140字小説発表の場はSNSが主になります。
ショートショートも同ジャンルに所属する書き手に届くことが多いのではないでしょうか。
TikTokを活用することで、今まで届けられなかった読み手に作品を読んでもらう機会が増える……
その可能性が大いにあるのです。

小説動画の作り方

小説動画を作ってみたい!と思った方に一例として私の作り方を紹介します。

TikTokアプリ内でも作成することはできるのですが、私は「字幕を丁寧に入れたい」「自分の声を出したくない」という気持ちがあったので、動画作成ソフトとテキスト読み上げソフトを使用しました。

動画編集ソフト

Wondershare Filmora X

説明書などを読むのが苦手なので、使いやすいフトを使用しています。

直感的に切ったり貼ったりをできるので、重宝しています。

動画作成の経験がない方にも触りやすいソフトです。

フィモーラ作成画面
「朝のポケット」作成画面

音声読み上げソフト

音声読み上げは声色が色々欲しかったので、複数使用しました。

クレジット表記などの条件がありますが、紹介するものは原則無料で使用できます。

VOICEVOX

一番のおすすめです。

複数のキャラクターからボイスを選ぶことができるし、商用利用も可能です。

つい最近アップデートがあり、男性キャラも追加されました。

イントネーションなどの調整もある程度できるので、小説動画を作成するうえで相性がいいと思っています。

CoeFont

質の高い優良ボイスが多くありますが、無料で使用できる「アリアル」「ミリアル」だけでも使用する価値があります。

感情表現機能も搭載されている

音読さん

web上のテキストボックスに入力するだけで音声データを作成することができる。

無料会員だと毎月に読み上げることが出来るテキストの上限が決まっているので注意。

はにぃくん

使用するときは各サービスの利用規約をしっかり読んでね

ちなみに、動画作成に慣れていない私でも140字小説の動画化なら、だいたい1時間もあれば作れました。

視聴数を増やすためにできること

  • 毎日投稿する
  • SNSからTikTokに誘導する
  • ハッシュタグを厳選する
  • 公式が出してる「ハッシュタグチャレンジ」に参加する
  • 季節に合わせたキーワードで物語を作成する
ふくろう博士

Twitterと同じように、検索から動画を視聴するユーザーもいるので、意識すると視聴数増加に繋がる

はにぃくん

どうせ動画を作るなら、YoutubeとTikTokどちらにも動画を投稿するのも良さそうだね。YouTubeだけだと誰にも見られず、モチベーションの維持が難しくなりそうだし!

注意点

  • TikTokでは13歳未満の利用は禁止されている
  • 表現に注意する。特に年齢制限がかるような描写はBAN対象
  • シャドウバン(おすすめに表示されなくなる)もあるので、投稿された動画の再生回数は都度確認しておくこと
  • 使用する素材にも注意。性的コンテンツとみなされた場合は復活できなくなる場合もある

最新のコミュニティガイドラインはこちらから確認してください。

日本だけでなく、世界で展開されているサービスだからこそ守らなければならないルールがあります。
作品の宣伝をしようと考えていたのに、悪い意味での炎上にならないように注意しましょう。

まとめ

・TikTokでは新規クリエイターでもバズる可能性があるため、参入しやすい
・小説においてはまだ開拓者は少ない印象。エンタメジャンルの伸びからも、今挑戦する価値は高い
・140字小説やショートショート作家ほど、作品の動画化と相性がいい

一番大変なのは140字小説を量産することかもしれません。

私もまた、いつかのバズを目指して挑戦したいと思います。

はにぃくん

記事を読んでいただき、ありがとうございました!

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