第1回 Web Novel Laboトップページ小説
いつも当サイトをご利用いただきありがとうございます。
現在、 Web Novel Laboではトップページにサイト利用者様の小説を掲載するという企画を行っています。
この記事では、そのご案内と掲載スケジュールをお知らせいたします。
トップページ小説掲載スケジュール
毎週日曜日に更新していく予定です!お楽しみに♪
「麦茶って家によって味が違う気がする」
遊びにきた友人は出した麦茶を一口飲んでそう言った。
「あーなんかその感じわかる」
友人の家に遊びに行ったときを思い出し同意すると、
友人は頷きながらもう一口麦茶を飲む。
そして挑発的に笑った。
「まぁ、うちのが美味しいけど」
「へぇ……」
仁義なき麦茶バトルが今、始まる。
作:藤也いらいち
祖父の初盆で帰省した際、
トイレの開けていない窓に風鈴を見つけた。
「婆ちゃん、あれ何?」
「あれはねぇ……。当時、私達は父に交際を反対されてたからなかなか逢えなくてね。じいちゃんにはトイレから出入りしてもらって逢瀬を重ねてたの。だから、もしかしたら」
その時、ちりん、と帰郷を告げる鈴が鳴った。
作:湯呑屋。
一瞬にして日常がひっくり返った。
いじめを注意したら、すべてが敵になった。
これから戦いの日々が続くだろう。
でも、アタシは負けない。
異世界モノもデスゲームも大好きなのだ。
この学校は戦場。
この制服は戦闘服。
作:高橋祐太
海へ向かって走る。
制服のスカートを翻し、外したマスクを振り回して。誰もいない。
「ばかやろう!」
水着を着たい。浴衣を着たい。そんな17歳の夏だった。
2年後の夏。まだコロナが世界を脅かしている。
私は変わった。日傘を差してマスクの下にリップをつけて、初めてできた彼氏に会いに行く。
毎日が一度きりの夏なんだ。
作:石塚環
夏の自由研究で博物館に来てみると、クラスのテルとララもいた。
「君たちも夏の自由研究?」
「いや」テルは首を振った。
「春の自由研究だよ」
「私は秋と冬で悩み中」と、ララ。
「良かった、みんな被ってなくて」
ここには大昔に絶滅した〈四季〉が展示されている。
目玉は完全復元された〈猛暑〉だが、なぜか僕以外には人気がない。
作:石原三日月
朝の参道に、なにか白い欠片が落ちていた。
かき氷の容器だろうか。
それとも誰かが落とした綿飴か。
昨晩はこの夏最後の縁日だった。
澄んだ秋風がすり抜けた。
それがふわりと舞い上がる。
目で追えば、天蓋を覆う鱗雲。
端に小さな穴––––鱗が1枚欠けている。
そこに白い欠片はぴたりと嵌まり、鱗雲は高い空をゆったり泳ぎはじめた。
作:石原三日月
今日は奮発して、ザギンでシースーとしゃれ込もうか。
もちろん美味いものは他にもあるけど、やっぱり名店が揃うこの地ならではの味、職人ならではの技ってもんを堪能したいよね。
さあ、大将、いつものやつ! ……うん、これだよこれ。
やっぱり本場のザギン星で獲れた旬のシースーは、丸焼きに限るな。
作:amanatz
昔愛した人と会う約束をした。
色々と期待しないわけではなかったけど、
昔のことは互いに口にしないという条件で。
会っても結局二人は一言も口をきかなかった。
想い出だけでつながってる二人に
……やっと気付いた。
そして二度と会うことはなかった。
作:かきぴー
いつだって脳内で鳴り響くのは、「大丈夫」という優しい声。
仕事でミスしたって、辛い言葉を掛けられたって、この一言だけで笑える。
会うたびに、微笑んで言ってくれる。
「大丈夫、君はそのままで素敵だよ」
その言葉をお守りに今日も生き抜く。
君が居るから、私は大丈夫。
作:百度ここ愛
企画内容
直接依頼と合わせて、メールマガジンでも掲載作品を募集させていただきました。(現在廃刊)
複数の応募があり、そのなかから作品を採用させていただきました。
初のメールマガジンでの企画となりました。ご応募をいただき、ありがとうございました。
募集内容(現在は募集していません)
8月、9月に掲載する150字程度の小説を募集します。
よろしければ是非ノベルラボのトップページで作品を紹介させてください。
・掲載期間は8月、9月内で1週間もしくは2週間掲載(応募いただいた人数によります)
・掲載した作品のイメージで動画作成し、トップページに掲載
・作品に関して掲載できないものは「性描写」「戦争や政治・宗教」「個人を特定できるもの」になります。
・商業出版したものも掲載できません。
◆文字数:100~150字程度。
◆結末がある小説が好ましいですが、続きが気になる書き出しでも読み物として面白ければいいと思ってます。
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