実話怪談・怖い話の書き方特集~ホラー作家の座談会~現役web怪談師に色々な質問をしてみました!

実話怪談座談会

 コロナ禍のなか、ひそかに怪談や怖い話などのホラー界隈が盛り上がってきているという話があります。

でも「ホラーを書きたい」と思ったとき、どこで活動を行うべきなのか、執筆するうえでのコツがあるのか、知りたいですよね。

今回は実際にwebでホラー作品を書き続けているクリエイターさんをゲストにお呼びし、お話をうかがいたいと思います。

また、記事内ではちょっとした創作をしたり、ゲストクリエイターのおすすめ作品を紹介します。

ホラーを書きたい人、書いている人はもちろん、今までホラーに興味がなかった人も是非読んでみてください。

・webで活躍するホラー作家の話を聞きたい

・ホラー作品を書きたい

・ホラー作品を読みたい

この記事はこんな人におすすめ!
目次

今回のゲスト

この記事に参加したクリエイター
雨森 れに
  • 怪談を主に様々な執筆活動をしている
  • 竹書房マンスリーコンテストに入賞し「最恐事故物件」「怪談最恐戦2021」に作品が収録
  • 怪談最恐戦朗読部門に原作として採用
  • 怪談朗読YouTubeや怪談師さんへの作品提供
  • 「MarryMeを訳してみたら」冊子掲載
  • その他エッセイや500文字以内のコンテストで入賞
この記事に参加したクリエイター
いまいまり
いまい まり
  • 怖い話を執筆するほかにも、小説・川柳・大喜利・詩・テレビ番組へのクイズ提供など、さまざまな創作活動を行う。
  • 竹書房マンスリーコンテスト佳作受賞をはじめ、ホラーアドベンチャーゲーム『コープスパーティー』みんなで創る百物語で「怖いで賞(準大賞)」受賞。小説投稿サイトエブリスタで、自身の中での代表作、『お地蔵さんの微笑み』が佳作受賞。ほか、多数の実績あり。
  • 藤崎 りりす名義でいるかネットブックスより各配信サイトで電子書籍を配信中。
  • Twitter :(@Mari_NOVELDAYS)
  • note:https://note.com/mari_novel
はにぃくん

進行・司会は私がさせていただきます!

座談会 ~怪談の書き方について~

はにぃくん

今回はノベルラボ座談会に参加していただき、ありがとうございます。
本日はよろしくお願いします!

雨森 れに

こんにちわ〜!
よろしくお願いします!

いまい まり

よろしくお願いいたします!!

はにぃくん

さて、さっそくですが質問をさせていただこうと思います。
おふたりは様々な実績がありますが、創作活動はいつからされているのですか?

いまい まり

いつから、というのを実ははっきりと覚えていないんです。
いろいろとあって小説に関しては筆を折っていた時期もあるので、全体では数年間になるでしょうか。

怖い話に限定すると、もっと短い期間になると思います。

雨森 れに

令和2年7月半ばから。最近段落ってものがようやくわかってきました笑

はにぃくん

おふたりとも意外なことに創作期間が短かったり、最近だったりするんですね!
普段はどのような創作活動をしていますか?

雨森 れに

普段は主に公募に応募しています。むしろそれ以外やらない。
例外で、自分しか読まない(公開しない)作品もあります。公募に出すものよりも数があるかも?
起承転結の結しかない物語とか。ワンシーンのみの情景描写とか。
もちろん長い話もあったりして。
すごく溜まってきているので、そのうちなんらかの形で昇華したいです!

いまい まり

私は、最近小説はスランプ気味のため、自分にとって書きやすい140字小説や、川柳や大喜利、詩などをTwitterメインで積極的に書くようにしています。
そのなかでも川柳は書いていて本当に楽しくて、最近は川柳の人、というイメージになりつつあるような気がします(笑)

はにぃくん

なるほど~。続いて、ホラーの創作について質問をさせていただきます。
ホラーや実話怪談を書くとき、そのネタに困るってことは多くの人が抱えている悩みだと思うんです。
まりさんは、アイディアはどうやって出してますか?

いまい まり

実話怪談を書くときは自分や家族、身近な人が経験した話をそのまま書くことが多いです。
創作ホラーは日常でなんとなく気になったことをポンとそのまま勢いで書く感じですね。

はにぃくん

そのままの勢いで書けるのが羨ましい…!
日常で気になったことを創作に昇華させるという視点って本当に大切ですよね。
れにさんの場合、特に実話怪談を書くときのネタはどうしているんですか?

雨森 れに

取材これに尽きます!
私は少し特殊みたいで、SNS媒体で「~~~で怖かった」とか「あれなんだったんだろう」とか発言している人にお声がけしています。
あとは友人にもかなり聞いていますね。
小学校の同級生にも20年ぶりぐらいに連絡しました。
ネタくださいって待っていると、語ってくれる怪談師さんもいる世界なのでなかなか来ないんですよね……笑
ペーペーだからって負けるもんか!と1ヶ月で32件取材した時もありました。
取材には土地や事件の下調べも含まれているので地獄を見ましたけど……

はにぃくん

うわぁ、すごく大変‼特に土地や事件の下調べは頭が痛くなりそう。
でも、自分の体験だけだといつかは怪談のストックは尽きてしまいますし…。
特殊な体質で怪談体験が無くならないってのもそれはそれで嫌ですけど。笑

ホラーを書いてから、自分のなかで変わったことはありましたか?

いまい まり

より創作活動の幅が広がり、楽しくなりました。
私はどういったジャンルでもホラーが好きなので、自分自身でそれを作れるというのはうれしいですね。

雨森 れに

もともとすっごく怖がりでホラー苦手なんですけど…笑
ちょっと慣れてきたのか、映画とかは少し観れるようになりました!

はにぃくん

そう聞くと、もともとおふたりはホラー畑(?)の方ではないんですね。挑戦してみて、花が開いたという感じなのでしょうか。

作品を書く時に意識していることや工夫はありますか?

いまい まり

一番は、“読みやすさ”ですね。あまり難しい表現などは使わないようにしています。
あとは、どんでん返しをわりと意識して書いています。実際にできているかどうかは別ですが(笑)

はにぃくん

ひっくり返ると読者も楽しいですよね!
難しい表現も美しいのですが、幅広い読者に読んでもらうことを考えると、難しい表現を使わないというのは有効な手段になりそうです。

れにさんは、実話怪談のときにどんなことを意識していますか?

雨森 れに

かなり意識していているのが視点です。
たとえば僕はこうしたああしたってところから始まると、書き手自身の体験になっちゃうんです。
できるだけ客観的に、でも体験者が感じたことはできるだけ詰め込む。
情報を足したり削ったりして一定の距離感を置かないと、創作になってしまうのが難しいところです。

はにぃくん

創作になったら実話怪談は×ですよね。読者によっては創作と判断した時点で冷めちゃう人もいますし。
そこの線引きが難しいところです…。
れにさんが話されるとおり、徹底した視線が読者を引き込む実話怪談の肝なのかもしれません。

ホラー系を書きたい場合、どこのサイトや公募がオススメですか?

いまい まり

公募なら竹書房のマンスリーコンテストです。
というより、それぐらいしか短編のホラーのコンテストは定期的に開催されていないのが現状だと思います。
サイトに関しては、私はエブリスタで書いていますが、ホラーメインのサイトというわけではないので、これはもう相性の問題ですね。

雨森 れに

まりさんのおっしゃる通り、竹書房の怪談マンスリーコンテストですねー。
毎月あってしかも1000文字以内。書き始めの頃どれだけ助かる文字数だったか笑
あとは児童書や地域ものとかもたまーーーにあります。
長編が得意ならエブリスタで年1開催しているホラー大賞もいいと思います!

はにぃくん

竹書房さんのコンテストは書籍収録される可能性もありますし、本当にありがたいですね!

この記事を読んで「私もホラー・実話怪談を書いてみようかな」と考える人もいると思います。
そこで、ホラーを主に活動したいと思う方へアドバイスをお願いします!

いまい まり

私もまだ未熟者なので、アドバイスできるようなことはないのですが……楽しく書くのが一番だと思います。
最初から長く書こうとするのではなく、Twitterの呟怖や、怪談大喜利から挑戦してみるのも一つの手ではないでしょうか。

雨森 れに

自分の思う「恐怖」を信じてあげることが1番です!
「恐怖」というものがどこから派生して、それが何故なのか。
この部分をしっかりと保って、あとは試行錯誤あるのみです!

はにぃくん

「楽しく」「自分を信じる」これはクリエイター全員が大切にすべきことかもしれませんね。ホラーも怪談も、読者に自分の言葉を届けるということに変わりはないということに気づかされました。

最後の質問になりますが、今後の目標を良ければ教えてください!

いまい まり

私は、小説という形では自分の文章が本に掲載されたことがないんです。
そのため、まずはアンソロジーで作品が掲載されることを目標にしています。

雨森 れに

夢は大きく兼業作家!
単著とか憧れます……笑

はにぃくん

おふたりなら、そう遠くない未来に叶いそうです。笑
今後の活動も、応援させてください!

活躍の場所はSNSにも存在する

はにぃくん

そういえば、Twitterでもよくホラーや怪談のお題が流れてきますよね

いまい まり

最近は色々なアカウントが主催してくれていますね

はにぃくん

お題を出す方をやってみたかったので、これからふたりに書いてもらっていいですか?

雨森 れに

い、いきなり!? でも受けて立ちましょう!笑

突然創作やってみた

お題画像「家族が四人並んでいる写真」
はにぃくん

この楽しげな家族写真でホラーを作ってみてほしいです!

はにぃくん

まずはれにさん、これを実話怪談風にしてもらえますか?

雨森 れに

(この司会、けっこう無茶ぶりするな……)

お題にそった実話怪談(風)作品

雨森れにさんの作品

ちいちゃんのかげおくり、という話をご存知だろうか。
珍しく影送りをしている家族を見ながら、友人の斉藤さんが話をしてくれた。

幼い頃から斉藤さんは空に『それ』を見ていたという。
万歳をしているような格好をしていて、いつまでも見ていたいような気持ちになったらしい。

しかし、それは過ちだと気がつく出来事があった。
祖父を家族で看取った時であった。
祖父の体から黒い影がするりと浮かび上がり、ゆら、ゆら、と少しずつ空へと昇っていった。
昇っていく先にはいつもの手を繋ぐ人影達。
そこには、大きい影2人に挟まれるように小さな影が2人。あわせて4人いた。
その端へと祖父の影が向かい、手を繋ぐ。
すると、いつもは動かない人影が、祖父を含めて何度も万歳を繰り返したのだ。

――あれは、お迎えだったんです。

斉藤さんはその出来事が忘れられず、物知りな祖母に尋ねたそうだ。
祖母は、あぁそうかと涙した。
「それは昔亡くなった私達の子供かもしれないね。ずっと空で見守ってくれていたんだねぇ」
4人、子供を亡くしたという祖母。

――でも、きっと子供達ではないと思います。

「おいで、おいで」と全身で表しているような人影達、いいものに思えなかったそうだ。

雨森 れに

こんな感じですかね〜!
この風景を見て友人が思い出した話ってテイです。笑

はにぃくん

こわっ。実話怪談って言われても違和感ない!

雨森 れに

誰から聞いて、どんな話で、当時はこう思って怖くて、今はこんな気持ちってのを詰め込んでみました!

お題にそった怪談大喜利

はにぃくん

続いては、先日怪談大喜利で入賞したまりさん!
さきほどの画像で大喜利お願いできますか?

いまい まり

やってみます!

このお題で答えてください

「せーので、飛び込もう。さようなら」

はにぃくん

楽し気な写真が一瞬で心中に…

いまい まり

大喜利っていうのはもちろんあるんですが、私は基本的に短くまとめるくせがあるんですよね

雨森 れに

シンプルな分パンチが強い! さすが! 川柳とかもうまいですもんね〜

はにぃくん

そういえば、Twitterでもよくホラー作品を見かけます。
詳しくないので、この機会に教えていただけますか?

Twitterで開催されているホラー企画

ホラー企画イメージ画像
はにぃくん

先ほど怪談大喜利について少し話しましたが、どのようなものなんですか?

秀逸回答として紹介されていたまりさんの作品
いまい まり

怪談大喜利は、私は以前のアカウントから参加しているほど(一年間以上になります)、好きな企画です。
大喜利は大喜利でも、笑わせるのではなく“怖がらせる”というのがコンセプトですね。
お題に沿って回答し、その中から主催者によって一位~三位まで秀逸回答が選ばれます。
私はまったく結果を出せたことがなかったのですが、最近になって二週連続で二位に選ばれ、自分でもびっくりしています。
こういう喜びがあるから、諦めないで続けることも大切なんだなって思いますね

はにぃくん

2位選出おめでとうございます!継続した努力が形になると嬉しいですよね♪
怪談大喜利、考えてみるのも創作のとっかかりになって面白そうです!
そういえば怪談大喜利以外にも色々ありますよね?

雨森 れに

そうですね!
私は「生首ディスコのドレスコード。」さんに挑戦したことがあります。
なかなか難しいんですけど……

雨森 れに

常時開催しているものではないんですが、写真やイラストがお題として出てくるので雰囲気に合わせた文学を投稿します。
それが採用されるとお題画像に文字入れされて、生首のアカウントでツイートしていただけます。
一文だけでも採用されたりしますね〜
クセがあったり捻ってあったりするものを考えるのが楽しいですよ!

はにぃくん

作品をいくつか読まさせていただきました。
ホラー……という要素だけではないんですね。読み物として心に訴えかけてくる作品も多くあり、創作意欲が湧いてきます。

いまい まり

あとはTwitterで言うなら…ハッシュタグだと呟怖とかですかね

雨森 れに

呟怖は沢山の人が参加しているので、勉強になりますね〜

1ツイートにこんなの怖い話収まるの?って驚愕することも。
呟怖は自分でお題出して他の人からの呟怖を求めることもできるので、怖い話の書き方がわからない人はお題出しちゃうのもアリですね!
何かしら参加すると発想力が鍛えられますよ〜!

はにぃくん

参考になりました!ありがとうございます!

おすすめ作品の紹介

はにぃくん

ここからは質問ではなく、おすすめの作品について聞きたいと思います。
れにさんのおすすめ怪談を教えてください!

雨森 れに

夕暮怪雨さんの作品樫沢さんです。
集団ヒステリーなのか、本当にそこにいるのか…じわじわと背筋を這い上がる怖さがあります。

はにぃくん

ぞっとする話……自分だけが見えていないという恐怖もあるかもしれないと思いました。見えているフリをしている人もいるのかも。

ゲストクリエイターの作品紹介

はにぃくん

最後に、おふたりの自作品を教えてください!

雨森 れに

怪談だけ集めたnoteマガジンです!
書き始めの頃のものから順に置いてあります。取材や書く回数が増えていくにつれて成長している過程も楽しんで頂ければ幸いです(笑)

はにぃくん

このなかでもはにぃくん的おすすめは「少女食らう神」です

いまい まり

自分でお気に入りの作品は『お地蔵さんの笑み』です。
これは自分の作品の中でも一番書き直し、大切に扱っている作品の一つです。
もちろんどの作品も大切ではあるのですが、この作品は、主人公は男性ですが、実際は私の経験を元に書いた話なんですよね。
ただ、実話怪談というていをとっていないのは、最初は実話怪談として書いたら小説としては違和感が、という指摘があったため、ラストの展開を大幅に書き直したからです。
おかげさまで、エブリスタの妄想コンテスト「お迎え」で佳作を受賞しました。
ぜひ読んでいただきたい、自信作です。

はにぃくん

実際にあった体験をもとに…と聞くと更に怖くなりますね。人の恐ろしさを感じる作品です。

まとめ

創作ホラーの作り方

ホラーのネタは日常の延長線上から見つけられる。

気になったことをメモしておくといいかも?

実話怪談の作り方

自分や知人の体験をそのまま書く。

取材でネタを仕入れる。書くときには視点に注意する!

怪談でおすすめの公募

おすすめは竹書房のマンスリーコンテスト。
毎月開催されているし、書籍化のチャンスも!

SNSでのおすすめ

・怪談大喜利
・生首ディスコのドレスコード。
・#呟怖

はにぃくん

このたびは参考になる意見を聞かせていただき、ありがとうございました!

雨森 れに

ありがとうございました!

いまい まり

ありがとうございました!


興味を持たれた方は、是非ホラーや怪談に挑戦してみてはいかがでしょうか?

記事を読んでいただき、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

13 + 7 =

目次
閉じる